83歳で亡くなった母。
「最後まで家で暮らしたい。」とは言っていたがそれがどういうことなのかがわかって居なかった。
医師やケアマネさんから「うんうん。今はね家で最期まで暮らせるような仕組みがあるから大丈夫。」
とは聞いてわかってはいるものの
それはどんなことのなのかがわかってなかった。
母が望んだことは3つ
「家で最期を迎えたい。」
「自然に逆らうような治療をしたくはない。」
「最後まで自分の足で歩きたい。」
これを聞いて医師も私たち家族も抗がん剤治療をしない。
医療用麻薬など痛みを取り除くものを使っていくが手術もしない。
在宅医療や在宅サービスを使いながら家族でできることをしていく。
でも「もう無理!」となった場合には通っている病院の緩和ケアに入院する。
大きな枠決めはこんな感じで決めていた。
なんかあったときに緩和ケアでどうするか?
どこまでの点滴を使うのか?使わないのか?これは後からでも変更は可能なのだが
いざとなると慌てたり時間がない時があるので必要な書類にサインをしたりした。
緩和ケアの空きがない場合はじゃあどの病棟に行きどの医師にお世話になるのか。
までも決めていた。
ここまで読んでくださった方は
きっとわかることだと思うのですが母と父にはどうしても伝わらないことがあった。
「で、どうしたら良くなるの?」
と何度も私や医師に問い詰めてくる。
「治療はしたくないんだよね?」と聞くと「そうよ。」という。
母の言い分としてはこうだった。
「例えば納豆を食べるといいとか、運動した方がいいとか、いやいや横になって休んでた方がいいよ。とかあるじゃない。」
これには「母さんがやりたいことをやればいいんだよ。寝たいなら寝ればいい。食べたいなら食べれば。
ちょっとお酒飲みたいなら飲んでもいいし。自由にストレスなく過ごすのが一番なの。」と答えるが
母はそんなんじゃないと怒っていた。
母がしたかったこと。
それは元気になることに決まっていた。
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